【考察×感想×ネタバレあり】『ムーンライト(原題:Moonlight)』【深い】
こんにちは!
今回はムーンライトについての考察と感想を他の記事よりもだらだらと書いていこうと思います!
なんとこの映画。私はFilmarksというところの試写会に行ってきました!
今回の感想で高尚な感想とかあれば、それは試写会での深田浩司監督の受け売りです(笑)
あとアカデミー作品賞、助演男優賞、脚色賞受賞おめでとうございます!!!
エグゼクティブ・プロデューサーがブラット・ピットなのは驚きでした。
『ムーンライト(原題:Moonlight)』
あらすじ
名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校では“オカマ”とからかわれ、いじめっ子たちか ら標的にされる日々。その言葉の意味すらわからないシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だ った。高校生になっても何も変わらない日常の中、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初めてお互いの心に触れることに・・・
ストーリーはリトル(小学生くらい)・シャロン(高校生)・ブラック(大人)という3つの時代のシャロンを描いていました。
ひとつひとつの時代のストーリーは本当にシンプルで、リトル時代にいじめられていたシャロンが麻薬バイヤーのフアン(助演男優賞受賞)と出会い影響を受ける。シャロン時代ではケヴィンとキスをするが、そのあとシャロンが苛めっ子への復讐をしたことによって逮捕されて終わり、ブラック時代では内気だったシャロンはすっかりと変わり、麻薬バイヤーになっているところから始まって、最後に旧友のケヴィンとキスをして終わるという構成でした。
この映画を観るための事前知識
アメリカの黒人コミュニティーについての知識が必要ですね。
特にコミュニティーでも低所得の層ですね。そこでは麻薬が蔓延っており、同性愛もそこまで珍しいわけでもなく、あ、同性愛なんだ~という感じで認知されています。しかし同性愛は珍しくはないのですがコミュニティーでは嫌がられるので苛めの対象などにはなります。
リトル時代
シャロンはいじめられっ子でしたね。あとコミュニティが黒人だけでした。結構その辺があの地域ではあまり治安も良くない貧困層であることを表してますね。
フアンさんの初登場も面白かったですね笑
どう見ても堅気じゃなく、あ、やべえ殺されるって感じで笑
でもフアンとその奥さんはかなり良い人で、台詞とか一切ありませんがバイヤー以外の生きかたを知らなそうでしたね。仕方なくバイヤーをやってるという。悪いことってわかってるけどやってる感じがリアルでした。
しかもシャロンの母親はジャンキーでその薬はフアンから買っているという…でもフアンはシャロンの母親に薬は止めろって言ってましたね!売ってるのは自分だけど笑
フアンとの海水浴も良かったです。
親子のような描写は父親のいないシャロンに大きな影響を及ぼしていることがわかりますね。
フアンの台詞とかでは彼の過去とか全く分からないのですが、色々なことを抱えて生きている感が出てるのはやはり助演男優賞ものでした。
シャロン時代
母親がもう手に負えないくらいのジャンキーになってたのがショック...やっぱり人は変わらないのかあ
シャロンも結局内気なままで、いじめられててリアルでした。
フアンも亡くなってましたね。多分抗争とかそういうのですかね?わかりません。
ぶち切れるシーンはよかったです!なんだろう。彼の中で何かが壊れたという
超自然?ですよね!後先考えずマジぶっ殺してやるって感じで(笑)
月の光の下、海辺でのシーン
ちょっと気まずくて甘酸っぱいシーン。映像もきれいでした
ブラック時代
なんとシャロン麻薬ディーラーに!!!
ええええええええええ
どうやらムショで習ったようですが、その地位に就くまでにはやはりいろいろあったのでしょうが端折られています。
見た目もフアンみたいになってかなりかなり強面ですが、内面はどうやら変わらない模様
あの母親はというと、薬からは抜け出して施設に入っているようです。かなり反省して、シャロンとは仲直りしましたね。良かったです。
今まで3つの時代のシャロンがいましたが目の表情がほんっとそっくり!!
そしてなんとケヴィンから連絡が
ケヴィンもあの後軽犯罪とかでムショ入りしたみたいですが今は自分のレストランを持っている模様。
そんなケヴィンからしたらシャロンお前...なんで麻薬ディーラーやってんだよといった模様。
しかしねぇ、ケヴィンやさしい!温かい人でした!
この時流れた音楽もロマンチックで昔のことを思い出しそうでした。
全体的に
個人的には本映画かな~り地味で、作品賞取ったのはちょっと政治色強いなと(笑)
でも深田浩司監督の解説を聞いたら結構好きになりましたね。
まず一つが重要な箇所が結構端折られてる
えっ!?ここ端折って次の時代いくの?!とか多かったですね(笑)
フアンの死とかシャロンがどのような経緯で麻薬ディーラーになったのかとか
そこが結構映画作りとしては勇気のいる作り方をしていますね。
それに本人にしか知り得ないことは極力この映画では見せないという感じにも捉えれました。
現実だと友人とか知り合いってこんな感じなんだと思います。隣のクラスで知り合いが大暴れしたとか友達が問題起こしたとかって、実際にはそれに至った経緯とか本人にしか知り得ないのです。数年、数十年ぶりに会った友人の見た目が変わっていることも多々あるし、なんでそうなったかなんて知る由もないです。ムーンライトではその感覚を呼び起こしてくれますね。
ブラック時代。ここのレストランの尺が長いです(笑)
ケヴィンに待たされるシャロンの時間を体感できると(笑)
いや~面白い
ほかの時代だとサクサク進むのにここは妙に長い(笑)
監督の技ですね
最後の方の車のシーンからキッチンまでのソワソワ感?多用してますがリアル(笑)
う----(笑)見ていてそわそわする(笑)
ムーンライト写実力高すぎです。日常とは。をかなり上手く描けてます。それ故に我々の人生がいかに地味かを教えてくれますね。私は地味にせずに派手に生きていきますが(笑)加えてこの描き方、余韻の入れ方は日本映画に通ずるものがありようなないような...
ムーンライトとララランドに共通するなと感じたところもありますね。
まずは監督の年齢
ムーンライトはバリー・ジェンキンス(1979~)で、ラ・ラ・ランドはデミアン・チャゼル(1985~)です。
どちらも30代でアカデミーを取っちゃうなんて今後の映画界は安泰ですね(笑)
にしても若いな~すごいな~どんな人生経験してきたんでしょうね?
次に思ったのは色使い!
どちらもきれいな色をほんとに使いますよね。個人的には監督二人の昔見た映画が共通してるとか?思います(笑)
美術的にも評価の高いムーンライトとラ・ラ・ランド、ぜひ一回は観てください!
morimori14268054.hatenablog.com
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